一時期の高額転売の問題はチケットキャンプが閉鎖に追い込まれたところをピークに沈静化に向かっている。同業のチケットストリートも規模を大きく縮小し派手なことはできなくなった。老舗のチケット流通センターは大きく売上を伸ばしているようだが、相変わらず使いづらい公式二次流通の代わりとなっているようだ。
海外チケットサービスが日本に進出
その空いた市場に「viagogo.jp」などのサイトを含め、海外のチケット転売サービスが日本に入ってきている。
たまたまチケットを探しているときに日本語入力になってなかったので見つけたのだが、日本語検索「ソフトバンクホークス」では出てこないものの、「softbankhawks」では広告を出稿している。
つまり、ここを狙って取りに来ているということだ。
公式サイトのようなタイトルで思わず騙されてしまったが、サイトを見れば明らかに日本語が不自然なので日本のサービスではないと気付くだろう。
公式サイトではない事とともに、あくまで二次流通のサイトなのでソフトバンクホークス及び各チームが認識しているチケット、金額、サービスではない。どこかの誰かが出品したチケットということだ。
日本であればある程度は法の規制もあり、ヤフオクやメルカリなど本人確認、受け取り後に出品者に支払われる仕組みなども功を奏しチケットが届かない、偽物のチケットが届く、ということもほぼ起こらないが、海外サイトで出品者が分からないと、さすがに不安だろう。
ただ、鹿島アントラーズなど公式のチケット売買サイトとしてサービス提供も始めているようなので、自分が購入したいチケットをしっかり調べるようにしていくといいだろう。
viagogoとは
ちなみにviagogoは、スイスのジュネーブが本社で2006年創業の主にECサービスを提供する会社で、そこがC2Cサービスとしてスポーツや音楽、舞台演劇などのチケットを転売できる仕組み世界60か国で提供している。
アメリカではすでに公式でも外部サービスでも二次流通サービスが浸透しているため、特に問題はないようだが、まだ日本ではダフ屋行為や議員や音楽業界を巻き込んだ転売防止活動が活発なこともあり、慎重論をよく聞く。
もちろん、使いやすい二次流通サービスが少ないというのもあるが、業界と権利団体ばかりがクローズアップされ、ユーザーが後回しにされてしまっているので、早く使いやすい公式サービスがローンチ、浸透されることを願っている。
そうしなければ、チケットキャンプが抜けた穴をECサイトや音楽や映像のサブスクリプション、検索エンジンなどと同様に、海外の二次流通サイトが日本の市場を席捲してしまう可能性さえあるのだから。