初めて電子チケットを使う人に知っておいて欲しい事

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日本で電子チケットが誕生し、使われ始めて、もう8年が経過した。

初期は便利さや物珍しさに、Web業界やアーリーアダプターといった人々から、先進性に敏感な尖ったイベンター、オーガナイザーなどから広まっていき、数多のサービス改善を経て、差別化できていなかったところから、音楽やセミナー、舞台や展示会、中小規模から大規模と、得意分野を見つけ浸透してきた。それはいつしか(多分)キャズムを超えて数万人規模のドームやアリーナでのコンサートでも使われるようになった。

電子チケット

ユーザーやイベント参加者から見た電子チケットの進化も落ち着き始め、現在は運用の簡略化や主催者のサポート、マーケティングなどの方向に改善を重ねているサービスが多くなってきた。

それでも、まだ電子チケットに初めて触れる方は多く、入場ゲートの直前でスマホ操作に時間がかかったり、インフォメーションに質問に行ったり、同じく電子チケットの運用に慣れていないスタッフと共に立ち往生してしまう事もある。

そんな時のハウツーとして、事前に知っておけば役立つだろう内容をまとめてみたので、必要な人は参考にして欲しい。

電子チケットは電波の影響を受けるからたくさんの人がいる場所だと表示が遅くなることも

そのままの意味だが、電子チケットは基本的にQRコードやバーコードをスマホ画面に表示させ、入場ゲートでの受付デバイスで読み取り認証をして、会場に入れるという仕組みがメインとなっている。

そのため、フェスなどに行った事がある人なら分かるだろうが、数千~数万人の人間が1か所に集まるとネット接続が非常に遅くなる。会場ごとにドコモ、au、ソフトバンクのどれが強い・弱いなどもあるが、基本的につながりが弱くなる。そのため事前に表示させた状態で入場ゲートに持って行くなどの対策が必要になってしまう。

また、通常のQRコードやバーコードであればスクショでも問題ないが、最近は高額転売やダフ屋行為、不正コピーの防止のために、スクショを使えない電子チケットも増えている。

なのでチケットを購入後、購入確認メールが届いてしばらくすると電子チケットも表示できるようになるので、(アプリでもWebブラウザでも)ぜひ事前にチケットを表示させて確認してほしい。

当日に入場ゲートで表示させようとすると大変、事前に準備が大事

1つ目の内容にも紐づく話なのだが、各チケットサービスは購入する際や電子チケットを表示させる際に「会員登録/ログイン」が必要になる。

名前は本名じゃなくてよかったり、便利なSNSアカウントでのログインが出来るとしても、実際に使用できるメールアドレスやパスワードは必要だし、現場に来て「パスワードが分からない」というパターンは非情に多いです。

現場でチケットを購入した時に届いたメールを探して、そこからリンクを辿って、パスワードを何回か入れなおして、ようやくログイン出来て、そこから電波の悪い中、QRコードが表示されるのをただ待つ。。。

せっかく楽しみにライブやイベント、試合会場まで来ているんだから、その熱を冷まさずに体験してほしいので、やっぱり事前に準備しておくのがおススメです。

あとはバッテリー切れや、画面バキバキ状態も読み込むのが大変なので、主催者に事前に聞いたりするのがいいですよ。

チケットは譲渡できるけれど、ちょっと難しい

高額転売や不正な行為は防いでほしいけれど、とはいえチケット購入後に行けなくなったら誰かに譲渡したいもの。別に定価より高くはなくてもいいから、友達でもそうじゃなくても、代わりに楽しんでくれるファンに渡したい。

最近は公式にチケットを売買/譲渡できるリセール(二次流通)マーケットも増えてきたけれど、紙じゃない電子チケットはちょっと操作が難しい。

別のログインが必要だったり、個人情報の登録が必要だったり、安心・安全を高めるためとは言え、慣れないと難易度が高いです。

さらにシステム的にもまだ成熟していないので、予期せぬエラーや不具合が出たりすることも。

チケットの譲渡の意思と操作した履歴があれば、受け取る側で表示できていなくても、主催者やチケットサービス側に問い合わせれば確認してもらえるはずなので、事前の連絡と当日インフォメーションで確認してもらいましょう。

各社のエラーも6~7年前に比べれば格段に減って入場はスムーズになっているので、これからも徐々に改善していくはず。

(さすがに決済履歴が残っていないようなサービスは日本には無いはず。。)

セキュリティが高くても、アナログな紙より融通が利かないかも

どちらかを選べばそうでない方は手に入れられないトレードオフのような関係ですが、セキュリティを高めれば高めるほど、融通が利かない(使い勝手がよくない)サービスになってしまうのは、電子チケットだけじゃなく役所でも銀行でもどこでもあるお話。

スクショ出来なかったり、簡単に友達に渡せなかったり、ログインが何回も必要だったり、めんどくさいかもしれないけれど、主催者もアーティストや出演者もファンのために安心・安全に使ってもらおうと考えてのこと。

それでも慣れない、操作が分かりづらい、デジタルは嫌っていう方は、セブンイレブンやローソン、ファミリーマートにセイコーマートなどで利用できるコンビニ発券サービスを使ってみてください。ちゃんと紙で発券できるので、イベント当日に忘れずに持っていけばちゃんと使えますので。

その他の電子チケットの注意点

当たり前かもしれないけれど、実際に問い合わせが多いので改めて。

・メールアドレスとパスワードは忘れたらダメ(電子チケットに限らず)

・バッテリー切れには注意。モバイルバッテリーがあれば安心。

・古いandroidはダメかもしれない

古いandroidスマホはOSのアップデートに限界があることが多いので、電子チケット側の推奨環境である「バージョン〇〇以上」という条件をクリアできないことも。バーコードやQRコードが表示できないとか、アプリが使えないなんて話もよく聞くので、もしいれば誰か詳しい人に聞くか、チケットサービスのFAQ、よくある質問のページをチェックしたり、それでも解決しなければ、お問い合わせフォームから連絡しましょう。

・手数料は紙チケットより安いけれど、それでも少しは必要

便利なものはちゃんと使えれば便利なものだけれど、今までの紙チケットに慣れたところから変化させるのは意外とストレスが大きいのもまた事実。

それでも少しずつ「便利だけじゃない使いやすい」チケットサービスになっていくはずなので、それを踏まえて少しずつでも慣れていってもらえれば、主催者も参加者もみんな幸せになれるはず。

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