最近、アメリカのチケット市場、電子チケット市場についてよく調べていて、ちょっと面白いデータがあったんで紹介します。
右肩上がりであるアメリカのイベント市場の売上高や成長率がまとまっていて、しっかりと「ビジネス」として成立しているのがよく分かります。
アメリカでのイベントチケットビジネスの現況
1.まずこのデータは音楽、スポーツ、映画のチケットをオンライン(Web上)で購入した人たちの統計で、美術館や劇場やコメディークラブやキャバレーは含みません。
2.チケットは電子チケットと、QRコード認証(家でプリントアウトしたりPDFで画面を見せたり)の合計です。当日券などイベントの会場の窓口で買ったオフラインチケットは含まれません。
イベントに関するセグメントの売り上げは2019年に30,579百万ドル(約3.4兆円)に到達して、これは前年比で8.9%の伸び率です。
ユーザー数は1億1610万人でこちらも4.4%成長しています。
その中で最も規模が大きいセグメントは15,611百万ドル(約1.7兆円)で音楽市場です。
このペースであれば2023年まで年間7.2%の成長率になると予想され、2023年の市場規模は40,384百万ドル(約4.5兆円)に到達する見込みです。
他にも右肩上がりとなっているデータが多く、参加している年齢層も25~34歳の層が最も多いとか、当たり前のデータなのですが、ここを細分化していくと、面白い傾向が分かってきそうです。
参照:Event Tickets – United States | Statista Market Forecast
日本のエンタメビジネス状況
国土が狭い日本でも音楽が市場の大半を占めていますが、会場の問題もあり中小規模のイベントが増えています。スポーツについてはまだ数十億円とはいえバスケットボールのBリーグが伸びており、ビジネス的には野球一強だった時代からサッカーのJリーグ、バスケのBリーグと3強時代になっていくことで、スポーツビジネスの市場規模も拡大することが予想されます。
また、アジアに目を向けると日本の音楽はK-POP、C-POPに対して世界の流行から外れた状況にもなっていて、親日国が多い東南アジアでも男女アイドル以外の存在感が薄いところ。しかしスポーツについては日本はアジアでの存在感が強く、ヨーロッパや南米に対して現実的に目指したい目標となっているのも追い風となりそうです。
徐々にイベント目的で日本に旅行をするという人も増えてきてはいますが、まだ規模は小さいので、こうった海を越えるコンテンツを増やしていくことで、ビジネスの規模を大きくしていく必要があると思います。