QR決済のおかげか電子チケットを使う頻度も増えてきていると感じるここ最近。むしろFeliCaとQRコードだとFeliCaの方が速いのに、なんでQRコード？ みたいな話も聞こえてくる中、FeliCa認証器を用意するハードルが高いイベント主催者からすると、やっぱりスマホやタブレットで受付ができるQRコードは便利だし、これからも広がっていくだろうと感じています。
そんな訳で、中小規模のイベントやセミナーをやる主催者の方に知っておいて欲しいことを５年ほど電子チケット事業に関わっている僕がカンタンにまとめてみました。
（伊万里市大川内山へ観光に来た青い浴衣のゆかちぃ）
チケット価格が高くなるほどにドタキャンは減るがゼロにはまずならない問題
まず体感というか、実際に運営側やサポートとして関わった無料イベントの場合、当日になって来ないユーザーは２〜３割ほど。１００人なら参加者は７０人。ちょっと空席が目立ってしまうくらいには人が来ない。
傍目には「せっかく申し込んだのに？」と思うが「行けるかまだ分からないけど無料ならとりあえず申し込んでおくか」という人がいかに多いかということだ。
ちなみにチケット代が有料でも、1000円前後なら１〜２割が来ないし3000円でも来ない人は出る。また雨だと＋５％くらいが来なくなる印象だが、駅からの近さも影響したりする。参加者の年代は今のところ有意な影響を感じないが、それよりも属性だろう。
もちろん「何があっても参加したい！」と思わせられるイベントやセミナーであればちゃんと参加してくれるのだが、これはあくまで平均値ということで。。。
遅刻する人は絶対にいる問題
平日の場合、セミナーの開始時間は19時、19時半、20時が一般的だと思うが、まず遅れる人が出る。電車の遅延や仕事の都合が理由の大半だが、これが対応を難しくさせる。
都内や大都市の会場となるビルは夜になると守衛も帰り正面玄関が閉まってしまうが、その時間がイベント開催中となることがほとんど。そのために、主催者は「遅刻した人のための情報」を公開しておくのだが、これがなかなか伝わらないのだ。
しっかりと伝えるためには補足なんてレベルではなく要注意項目として何度もリマインドする必要がある。
Webのチケットページに書くのはもちろん、PeatixやLivePocketなどのアプリで見た場合にも分かりやすい位置に書く必要がある。分かりやすいようにイベント会場のアクセス部分に書くのが分かりやすいだろうが、目立つことが重要だ。
最近はFacebookのイベントページをイベントページと共に作ることが一般的になっているが、Facebookのイベントページは会場住所を登録する際に、なぜかビルの階数が登録できない。
よって同じ会場に向かう人が少なくなる遅刻時間帯、１階で迷う人も出てくる。
（それにしても１階に各会社が何階に入っているか分かる案内板などが無いビルは一体なんなんだろうか。セキュリティなのだろうか）
主催者からの連絡を見てくれない問題
Facebook投稿で書くと表示される人とTLで埋もれる人がいるので情報到達度が一定にならないのも難しいところ。緊急連絡をメールで送っても、最近はメールをみんな見てくれないし。アプリのプッシュ通知も切っていたりするし。なのでイベントに関して追加や変更があった時にその情報が全員に到達せずに知らないユーザーが発生してしまう。
peatixやイベレジ、ライブポケットなどのアプリのメッセージ機能はUI的に見づらい上にイベレジ参加時だけに使うから、普段の習慣になっていないのであんまり見てくれない。
そもそも、参加者は申し込みした時に時間と場所とタイトルをカレンダーなんかに登録してから、あとは忘れてしまうようなもので、これをどうしたものか。何度も連絡するしかないのか。
ユーザーは困った時に全ての情報が集まっているチケットページに行きがちなので、そこを随時更新して重要な情報を最上段に持ってくるとともに、Facebookページ、イベントページの双方を更新していったり、最終的には「分からない事があったらここにコメント投稿して！」と伝えて祈るしかない。
ちなみに「遅刻する人向けに電話番号を書く」という手段もあるのだが、何故かみんな電話をかけてくれずにウロウロしていて、困ったことに運営に対してネガティブな反応をSNSに書かれたりする事もある。（なんなんでしょう。。。）
そんな訳で、イベント主催者はとにかく考えだしたら止まらない事がたくさんあるけど、ポジティブな反応もダイレクトに来るし熱気を直で感じられるし、人が集まるイベントを主催できるのはすごい才能だから、頑張ってほしいと思います。
