テクノロジー×ファッションの未来はすぐそこに、シタテルのイベントに行ってきた

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裏原が流行ってた世代のTシャツ1枚の値段を考えるとファストファッション全盛の今の方が正常な気がする菊永です。テクノロジーとか新しいもの大好き。

今回は友達が働いているのと「iPad Proで最新のファッションデザインを楽しもう」というテーマに惹かれて事前情報ほぼ無しで行ってきました。(何か仕事に繋げられるといいなとも思ってる)

iPadProで最新のファッションデザインを楽しもう

ファッションとテクノロジーの未来を体感

モデルのるうこさんとシタテル代表取締役の河野秀和さん

シタテル株式会社、代表取締役社長の「河野秀和」さんと現役大学4年生でモデルの「るうこ」さんが登壇。(Instagramのフォロワーは15万5千人

「いつでもオシャレ」とモデレーターが評す河野秀和さんからはシタテル株式会社の紹介を。3,000を超えるアパレル工場をデータベース化し、小ロット(30着から)&低価格で、さらに繁忙期以外などの条件はあるものの非常に短期間でアパレル商品が制作できると注目されています。(過去最短レコードは4~5日とのこと)

また、高校生の頃からファッションが好きで自分のコーディネートを投稿したり、他の人からの反応を見て勉強したり、SNSでファッションを軸にコミュニケーションをしていると言うるうこさん。表参道もよく歩き「街を歩くことがそのままファッションの勉強になる」というのは分かる気がします。

iPad ProとApplePencilでデザインを

そんなシタテルが展開する「iNSPi」というアプリで参加者が実際にデザインしたイラストをシャツに反映させてみるワークショップがスタートする流れに。模写は得意だけどゼロからデザインを考えるのが苦手な菊永は焦ります。

使うのはシタテルの「iNSPi」というアプリ

ワークショップがスタートする前に、この日のイベントのために事前にるうこさんがデザイン(シタテルのパタンナーさんも裏で活躍)した時の写真や映像をみんなで鑑賞。ほんとうにカンタンに見える。。。

るうこさんもイベントのためにデザインしました

さらに、羽織っていたコートを脱いで実際に商品化した服を披露!だからあんな黒い服を着てたのか!

るうこさんがiNSPiを使って実際にデザインしたファッション

色味も思った通りでサイズ感もバッチリで理想通り、とるうこさんが喜ぶ世界に1着の服の完成披露です。

そんな菊永を含めみんなの手元にiPadとApplePencilが配布されてしまいます。何を描こう。。。と思っている間にお題「お花」が発表。

参加者にiPadProとPencilが配られます

期せずして最前列にいた菊永が熟考しながら描くお花をモデレーターの方やるうこさんが見て回って優しくコメントしてくれました。。。

(デザインはPaper53というアプリを使って描いたものを写真に保存)

隣の方たちがステキなお花を描きあげ1人焦るなか、あっという間に制限時間を迎えて指示の元iNSPiを起動、ロングとショートのワンピース、メンズシャツからシャツを選択「SELECTをタップ」とどんどん進んでいってしまいます。(カンタン過ぎてスピードが速い)

ベースの服を選択

画面左側の「+」ボタンをタップして写真に保存したデザインを読み込み、服の上下の好きな方(両方も可)に反映し、サイズや位置を指でピンチアウトしたりスクロールさせて設定。パンツはせっかくのアップルストアなので、りんごをこぶし大のサイズ感でパターン化。

自分で描いたデザインをパターン化

シャツ前面いっぱいに咲いた花が自分で描いたとは言え違和感しか感じなかったので、もっと違和感を感じるパンツをぶつけて中和できないかな?と思ったんだけど。。。

るうこさんやモデレーターさんが見ながら「これは中々ですね。。。(苦笑)」という結末。いいんだ、俺はデザインは捨てたから。。。涙

洋服を買う時代から、誰でも作る時代へ

みんなのデザインを公開で登録した後、改めてシタテルやこれからのファッションとテクノロジーの可能性についてのお話を。

菊永も大好きで、ブラック会員になりお椀やお箸やレンゲを頂いた一風堂からは、シタテルがプロジェクトコーディネートを担当し、アンリアレイジ(デザイナー森永邦彦)のデザインでオリジナルユニフォームを発表した事例を紹介。

シタテルは博多ラーメンチェーン一風堂のユニフォームもデザイン

シタテルが作り上げたアパレル工場ネットワークと社内体制や起業努力により、非常に低くなってきた「服を作る」というハードル。企画やアイデア次第で色々な服の楽しみ方を作り出せる気がしました。

質疑応答ではアパレル企業のパタンナーの方などから繁忙期と閑散期の状況や、短納期の実現についてなどアパレル業界ならではの具体的な質問が出ていましたが、アパレル業界の常識を知っている人からすると色々と衝撃的なポイントが多いみたいです。

るうこさんのコメントで

「作りたいと思っている人ってすごくたくさんいると思うんですけど、どこから始めたらいいんだろうって、私も私の下の世代とかは思っていると思うので、こういう手助けをしてくれる物が1つでもあるだけで、すごくワクワクするし、服を簡単に作れるなら私もやってみようって思う、やる気の1つになると思うのでもっと広まっていってほしい」

「(服作りを)やってみたいという想いと実際にやる事(の違い)ってすごく難しくて、何か手段がないとできない事なので(知らないから)無理だなーと決めつけていた。でも1つでも手段があればカンタンな事なんだなって。考え方も変わるんだなって思った。」

というメッセージがすごくイベントやシタテルの魅力を表現している気がしました。

本当に、好きな服を買いに行くだけじゃなく「自分で作る」という選択肢が近い将来に現実になりそう。

シタテルの今後の展開についてこんな事を考えました。

1.現在は【洋服を作りたい人と、作れる工場のマッチング】というビジネスモデルですが、【デザインをした人と、そのデザインを採用したいと考えるブランドとのマッチング】も可能だと思う。

現在のアパレル業界ではファストファッションが勢いを増して、裏原エリアでも人気となった他社のデザインを堂々と同シーズンにパクり合い売上を確保しようとするため「人と違う」という原宿のアイデンティティーが失われ似たような服ばかりという弊害が出ています。

若い世代の人口も減っているのでブランドや職業デザイナーがリスクを負いづらい、という状況もあるんですが、そこに面白い・尖ったデザインが多数発表されるマーケットを、実際に商品化までできるシタテルが提供できれば低コスト・低リスクで差別化を図りたいブランドとのマッチングが成立する気がします。

文化服装学院やバンタンデザインスクールなどの学生でも才能があれば在学中に自分のデザインを売れるチャンスができるかもしれない。

2.ハードルと単価の高いオーダーメイドの領域を徐々に一般に開放して欲しい。

デザインの次はサイズなんじゃないでしょうか。菊永は体格に対して腕が長いので、特にシャツを買う時に首のサイズに合わせると袖が短く、袖に合わせると首がぶかぶかでネクタイが変になってしまうので、その辺りを解決する方法があるとありがたいな、と。

自分だけのワンポイントをデザイン出来るなら、一生分としてシャツ50着くらい自分用に買ってもコスパ良さそうですよね。

最後には、イベント翌日の2月23日にはWE AREというサービスをローンチすると発表。

新サービス「WE ARE」も2月23日ローンチ

テクノロジーの未来感や業界・市場の閉塞感を解消するキッカケがたくさんあって色々と夢が膨らむイベントで楽しかった!誘ってくれてありがとー!

おまけ

シタテルの河野秀和とるうこ

インスピレーションをそのまま服のデザインに「iNSPi」(AppStore)

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